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百観音の献灯会

中野区に住んで10年以上になるが、
まだ知らない所がたくさんある。

沼袋の百観音もそのひとつだった。

正式には、明治寺百観音

明治45年、
明治天皇の病気の回復を祈念して建立されたというから、
歴史はそんなに古くない。

西国や秩父など100か所の霊場札所の
ご本尊を模したという観音様の石像が境内に176体あるそうだ。

毎年7月最後の日曜の夜に、
その観音像に蝋燭をお供えする献灯会が行われる。

そういうおまつりがあることは、この10年間、
何気なく気がついてはいたのだが、
どういうわけか今年にかぎり、強く心が揺さぶられた。

献灯会は午後9時までだが、
家族が揃ったときにはすでに8時半。

観音様が呼んでいる。急がなきゃ、急がなきゃ。。。

初めて足を踏み入れて、驚いた。
本当にたくさんの観音様。

暗闇の中で、ゆらゆらと
蝋燭の柔らかい灯りに浮かぶ観音様たち。
厳かというよりは、幻想的である。

ひとつひとつの観音様、
ポーズも顔も、大きさも、向いている方向も違う。
どこからどうやって運んだのだろう、
奇岩の上に立っていたり、
洞窟のなかにひっそり佇む観音様もいる。
思い思いに、でもみんな優しいお顔。

500円で蝋燭を買い、自分の好きな観音様に供える。
観音様の人気投票みたい。

若者のグループが、おちゃらけながら
自分の観音様を選んでいる。
心がうつくしければ、表現方法なんて
少々ふざけてたっていいのよ。
若いってそういうもの。そんなことも許される雰囲気。
寛容なんだな。

蝋燭の灯りに浮かぶ人々の顔も、観音様のように優しい。

子どもを抱いた観音様には、ひときわたくさんの蝋燭が。
親から愛情を得られず、ひどい仕打ちで亡くなった子どもや、
夏休み、楽しいはずの海や川で、
思いがけず事故に遭い命を落とした子どもたち。
天国で楽しい暮らしができますように。。。

観音様、どうして今年は私を呼んでくれたのでしょう。
きっと意味があるにちがいない。

試練は多いけれど、心は強く温かくして進んでいこう。
そう思いながら、自宅へと自転車のペダルを踏んだ。

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コメント

ブログ始められていたのですね。
mixiから辿り着いてしまいました。
百観音が懐かしくてコメント入れさせていただきました。近所に下宿していたのはもう四半世紀前になってしまいます。
先日見た映画でも哲学堂公園が背景になっていたり、沼袋周辺は印象的な風景がありますね。

kaoru1107さん、
コメントありがとうございました。
沼袋に住んでらしたのでしたね。
住めば都で、なかなか味のある街です。

文章がすごく気に入ってしまいました。お寺での若者の雰囲気とそれを見ている作者の心情が、よく伝わってきます。

さて、この記事を私のブログのページでご紹介させていただいたお知らせも兼ねて参りました。もしも、このご紹介について不都合があれば、お詫びを申し上げると共に、その旨、私のページの最新のコメント欄にご一報下さればうれしいです。確認でき次第、紹介の方はとりやめさせていただきます。もちろん、リンク継続OKということであれば、ご一報下さる必要はございません。今後ともよろしくお願いいたします。http://sapuri777.blog31.fc2.com/<--最新のページ

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