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彼岸花

彼岸花を見に行こうと思ったのは、
その日の朝の夢のせいだった。

新幹線小郡駅(現在は新山口駅)に降り立った私は
山口市内の友人を訪ねようとバスに乗った。
しばらくして、そのバスが山口市内ではなく
故郷の萩に向かう特急バスであることに気づくのだ。

あら大変、慌てて降りるとそこはすでに峠の上。
道こそ舗装されているものの、行き交う車も見当たらない。
どうしよう、道ばたで膝を抱える。
今度バスが通りかかったら、何でもいいから乗ろうか。。。

自分のとるべき方法について
うんうん悩んでいるところで目が覚めた。
しばらく布団の中で、どうすべきかと続きを考えたが
無駄なことと気がついたら、夏の暑さがぶり返してきた。

はて、どうしてこんな夢を見たんだろう。
私がこっちにいるうちに、一度帰ってきたら、と母。
無理だよ、時間がないし費用も馬鹿にならないし、と私。
そういえば、そんな会話を前日にしたのだった。

ところで私は、父の命日をすっかり忘れていた。
それは21年前の秋。何度か故郷を行き来した。
小郡から萩へ向かう峠の道には、鮮やかな彼岸花。
彼岸花を見ると、あの年の秋を思い出す。

そんなことを蒸し暑い布団の中で考えていて、
そうだ、彼岸花を観に行こう、
彼岸花を眺めながら、せめて父を思い出そうと
ひとりで西武線に乗って、巾着田に出かけた。

最寄の高麗(こま)駅は、想像以上に田舎の風景。
彼岸花が群生すると言う高麗川の水はキラキラ。
水辺には家族連れが涼を求め、
犬が気持ち良さそうに泳いでいる。

彼岸花は残念ながら、まだ一分咲き。
すくっすくっと茎が伸び、先っぽに花の赤がのぞいてる。
見ごろはやっぱり、お彼岸の頃のようだ。

彼岸花。別名「曼珠沙華」は、梵語で天上の赤い花。
学名はリコリス。ギリシャ神話の美しき海の女神の名。
花が散った後に葉が現れるのだそうだ。

お父さん、彼岸花はまだあまり咲いてなく
真夏のようにあまりに暑い1日だったので
あまり想いも湧きませんでした。ごめんなさい。
途中、茹で栗を買って、食べながら河原を歩いた。

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コメント

思わず胸を衝かれる文章で、私もちょっと思いに耽ってしまいました。感想を書いても何か嘘のなってしまいそうで、コメント仕様もないのですが・・・。きっと想いは伝わったのではないでしょうか。

「22才の別れ」という映画がまだ公開されています(そろそろ終わりでしょうが)。副題が「リコリス:葉見ず花見ず物語」。40代の心情を描いてくれた映画です。私は好きな映画でした。

kaoru1107さんとは共通点が多く、同じ頃、同じ様な風景を見てきていると思うので、感じていただけることも多いと思います。同じものを見ても、kaoru1107さんが表現すると、また別の世界になるでしょうね。
オススメの「河童のクゥと夏休み」は見損ねたので、「22才の別れ」はぜひとさがしてたのですが、なかなか上映館が見つからず。テアトル新宿で9/28までと判明しましたので、なんとか行きたいと思ってます。

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