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シネカノンファンド

NBCのファンドビジネス委員会で、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託株式会社の岩崎明彦さんのお話を聞く。岩崎さんは、映画制作会社シネカノンが制作または買い付ける作品に対して資金調達を行うシネマ信託シネカノンファンドを手がけたお方。

シネカノンファンドといえば、こんなに号泣した映画は「フランダースの犬」以来だというくらい泣ける映画「フラガール」の大ヒットが有名。同社のHPを見てみると、このほかにも、2月に観た「歓喜の歌」や、現在上映中で評判のいい「ラストゲーム 最後の早慶戦」も投資作品だ。

映画ファンドの最大のリスクは、期限内にちゃんと作品ができるかどうかわからないこと。投資家にはそのリスクが判断できないため、シネカノンファンドでは、映画制作資金はシネカノンが出資し、完成した時点で著作権を信託し信託受益権を譲渡することでファンド投資を実行。投資家のリスクを回避しているのだそうだ。

しかし製作資金が用意できるならファンドは必要ないのではと思ったら、興行で成功するためには制作費用と同じくらいのプロモーションと宣伝の費用がかかるのだそうである。岩崎氏曰く、何とか制作できても宣伝の費用がなくて興行できずに眠ってしまう映画が、国内で年間400本くらいあるのだそうだ。

さて完成した映画作品は配給会社を通じて映画館で興行、半年後にビデオやDVDとして流通し、1年後にはTVやネットで配信される。このビデオやDVDが重要な収益源なのだが、これは日本特有の現象で、米国では興行収入がほとんどを占め、韓国でもDVDによる収益はほとんどないそうである。

邦画が好調といわれるのには、こういうファンドが出現したという背景もあるのだろう。しかし、世界のコンテンツ産業は年率7~8%の勢いで伸びているのに、日本のマーケットは横ばい。前々から経産省でコンテンツ産業の国際競争力アップを唱えている割には市場はクールだ。岩崎氏のような目利きの金融マンが増えてくれば、もっとおもしろくなるのに。

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