巾着田の彼岸花とコスモス
高麗の巾着田の曼珠沙華が、週末見頃を迎えました。ここ数年は毎年鑑賞に出かけているので、秋になると気になります。今年は猛暑のせいで、開花が遅れたので、地元の人はさぞや気が揉めたことでしょう。お彼岸の時期には間に合わず、彼岸花の名を返上しなければならないほどでした。
我が家の最寄駅からは、乗り換え乗り換えで、約90分かかります。結構遠いですが、この時期は西武池袋線に臨時電車が出ることもあり、接続がよいし、ほとんど座っていけるので、本を読んだり熟睡したり、苦にはなりません。
高麗駅に着くと12時半。駅前広場にお店が出ています。早速大根おろしを絡めた糸きり団子で小腹を満たし、巾着田へ向かいます。途中、地元の野菜や栗、植物で作った飾りなどを売っているので、冷やかしながら歩くのも楽しい。人出が多く、帰るころには良いものは売り切れるので、早々と栗を買いました。
巾着田は、高麗川に囲まれた土地が山の上から見ると巾着のような形に見え、その内側は全て田んぼだったことからそう呼ばれるようになったそうです。今は田んぼはほとんどなくなり、きれいな公園として整備されています。駅から15分くらい歩き、高麗川にかかる橋を渡ると、巾着の口のあたり。
川に沿うようにして、公園の入り口に到着。土手に上がると、おや、見事なコスモス畑ができていました。 これはきれいだ。みんな、コスモスに埋もれるようにして写真を撮って喜んでいます。200円払って公園に入ると、曼珠沙華もまさに今が盛り。緋毛氈を敷き詰めたようです。
おまつりの広場では、美味しいものをたくさん売ってます。これが楽しみでもあるのです。行列のできている焼そばに並んだらさすが美味しい。玉こんにゃくや、高麗鍋もイケます。栗餡の揚げ饅頭や酒饅も美味しくて、しばしダイエットは忘却。お醤油屋さんのなめ味噌や、地酒高麗王のひやおろし「秋の詩」を食卓用に購入。リュックがずしっと重くなりました。
私の彼岸花(この呼び名のほうがなじみ深い)の思い出はいつも、父が急逝した日につながります。朝一番の飛行機で宇部空港に飛び、親戚の迎えの車で峠を越えて萩に向かう道すがら、現実感がなくぼんやり外を眺めていたときに、妙に朱々とした彼岸花が咲いていたのが、目に焼き付いています。もう24年も前のことです。
子供の頃は毒々しく思えた彼岸花ですが、大人になるとこの朱が心に染みるようになりました。私は来年も、こうして彼岸花を見に来るのかな。1年1年が大事に思えるこの頃です。
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