秩父巡礼その7

2週間ぶりに秩父へ出かける。ついつい朝ぐずぐずしてしまって、家を出たのは9時半過ぎ。秩父まで電車でたっぷり2時間かかるので、全日本女子バレーの柳本晶一監督の「人生、負け勝ち」(幻冬舎文庫)を読みながら行く。女性組織論として示唆に富んだ内容。

12時前に西武秩父に到着、まずは秩父鉄道お花畑駅から、終点三峰口の一つ手前の白久駅へで下車。駅を降りると目の前の坂を山のほうに登る。暑くて全身がサウナのよう。息が切れる。道の下には谷津川のせせらぎが聞こえるが、植物がうっそうと茂り川面は見えない。頭上でホトトギスも暑い暑いと鳴いている。

約15分ハアハア息をきらしながら急な坂を登ると、山の斜面に三十番法雲寺が現れる。ご本尊の如意輪観世音は、唐の玄宗皇帝が楊貴妃を弔って彫ったものとの言われが。般若心境を唱え、納経を済ませて駅への道をもどる。三峰口から折り返してきた秩父鉄道に再び乗り、今度は秩父駅に向かう。

鉄道ファンらしき小学生の男の子二人が、デジカメをぶらさげて乗り合わせる。二つ先のホームでグリーンの電車と行き会うと、もう興奮状態に。ホームに躍り出て嬉々としてシャッターを押していた。将来は立派な鉄ちゃんだ。走行中によく見ると、線路脇にはたくさんのカメラを抱えた老若男性。男の人って本当に電車がすきなのね。

秩父駅に着くと早速バスで三十一番に向かおうと駅員さんに相談するが、交通の便が悪く時間的に無理のようだ。そこで、飛ばしていた市街地を中心とする札所を廻ることにする。駅正面からきれいに整備されまっすぐ伸びた道路を15分くらい歩き、住宅地のほうに小道を入ると、十六番西光寺。ここには大きな酒樽の形をした酒樽大黒天も祀られており、なんだか親しみを感じてしまう私。

お寺の近くのわへいそばで、もりそばをくるみ汁で腹ごしらえ。おそばやさんを出ると、空はだんだん曇ってきて、カミナリがゴロゴロと鳴り始める。秩父連山の上空はすでに雨雲。空が広いので、だんだんとこちらに向かってくるのがわかる。約20分歩いて十七番定林寺に着くころには、風神様が袋から噴出したような風が吹き、草木を揺らして木の葉をくるくる巻き上げる。

夕立が来そうだから急いだほうがいいとお寺の人にも言われ、納経をすませたら早々に十八番に向かう。だから折り畳み傘を持ってこようと言ったのに、と連れに文句を言いながら5分も歩く頃には、ポツリポツリと大粒の雨だれが。雨宿りの軒もなくこの分じゃびしょぬれだ、と思いながら歩いていると、建物も新しい和菓子屋さんを発見。

お団子を注文し店内の椅子に座って雨模様を見ていると、親切な女将さんが「止むまでどうぞひと休みなさって」とコップに牛乳をついでくれる。ヒンヤリして美味しい。雨足は強くなる一方なので、お言葉に甘えて腰を落ち着け、お仕事の邪魔をして少しおしゃべり。

秩父のお菓子屋さんたちは町おこしの一環で、地場産の素材を使って新しいお菓子作りに積極的に取り組んでいるそうだ。最近では秩父の山のカエデから採ったメープルシロップで洋菓子を作り、海外の菓子コンクールで金賞をもらったという。そのうちに雨があがってきたので金賞のお菓子を買い、お礼を言ってお暇する。相生町の水戸屋さん、ありがとうございました。

そこから国道を大野原のほうに15分くらい歩くと、十八番神門寺。納経するとちょうど5時でおしまい。道の駅によって、きゅうり、レタス、ナス、トマト、シイタケ、セロリ、枝豆、豚ホルモンの味噌漬けを購入。おかげで夕食は、野菜たっぷりだ。

ご開帳もあと10日。残り6箇所をどうやって廻るかな。

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春よ来い 早く来い

人間もロボットみたいだな。
燃料が不足すると、動かなくなる。
最近の私は鉄分という燃料がしばしば不足。

金曜に、ひさしぶりに鉄分を注射。
黒い液体が血管の中を流れていく。
するとその晩はぐっすり熟睡。
朝まで眼が覚めることなく深く眠った。

元気なときは、眠くて眠くて
こんなに眠いのは病気じゃないか
と思うくらいよく眠れるが。
元気でないときは却って眠れなくなるものだ。

眠れないのに無理して身体を横たえると
いろいろ考えすぎて、ますます興奮して眼が冴える。
だからあまり考え事をしないように
ナイトキャップならぬナイトブックが枕元に溜まる。

宇江佐真理の「髪結い伊三次シリーズ」を読み終え
今は佐藤雅美の「物書き同心居眠り紋蔵シリーズ」。
両方とも、ブランデーを垂らしたホットミルクみたい。
人情の温かみと人生の悲哀がほどよい。

土日は自宅で、関連会社の決算の処理。
週末はここまで、と決めていた作業が
終了の見通しがたったので
豊島園の「庭の湯」で温泉と垢すりで気分すっきり。

ニッパチという言葉があるが、
アウトソーシング業務の多いわが社は、
2月3月4月は1年のうちで、毎年最も忙しい。
学齢の子の母親社員は公私共にフル回転。

春は近い。

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トヨエツ主演映画の原作2本

最近面白い本を2作品、続けて読んだ。

「サウスバウンド上・下」奥田英朗(角川文庫)

1959年生まれの直木賞作家の最新作。
小学6年生の二郎の目を通して
元過激派の両親を描く。
前半の舞台は東京は中野。

修学旅行の積立金が不当に高いと、
公立小学校に乗り込む。
PTA時代に区内の小学校はほとんど訪ねたので
思わず具体的にイメージしちゃう。

この両親、設定から言うと私より若いはずだが。
過激派???そういえば、大学生の頃、
語学の授業直前に、学生運動風の男女が入室し、
男子が一気に何事か喋って、女子がチラシを配った。

みんなはポカン???確かにここは
革マルの牙城といわれたらしいが、
そのとき既に過去の話。今のは化石?幻?
女の子が小柄で目が大きかった。
あの人たち、二郎の両親みたいになったかな。

さて社会になじめぬ一家は、後半西表島へ。
二郎の父は、実は沖縄の出身だったのだ。
しかしここでも一波乱。彼らがなじめぬというよりも、
世間が放っておいてくれないのだ。

「犯人に告ぐ上・下」雫井脩介(双葉文庫)

作者は1968年生まれのベストセラー作家。
週刊文春ミステリーベストテン第一位、
大藪春彦賞などに輝いた刑事物。

上司とマスコミに叩かれて
第一線から一度追放された中年刑事が、
連続男児誘拐殺人事件を解決するために
捜査現場にもどってくる。

マスコミを利用した劇場型捜査は、
宮部みゆきの「模倣犯」を思い浮かべるが、
「犯人に告ぐ」では犯人はほとんど脇役。
警察とマスコミと被害者の遺族の心理的葛藤を描く。

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この2作、男臭いが展開がおもしろくて
一気に読んでしまうエンタテイメント性が共通。

そしてこの2作とも映画化されて、
この秋ロードショーで上映される予定。
しかもなんと、両作品とも、
豊川悦治が主人公を演ずるのだ。

日本にゃトヨエツしか俳優はいないのか、と思うが
さりとて他に適役が思い浮かばないのは確かだ。
とにかく、楽しみだわ。

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ぼくの・稲荷山戦記/夜の神話

「ぼくの・稲荷山戦記」たつみや章著(講談社文庫)

都市開発による自然破壊がテーマ。
小学6年生の男の子が主人公。
稲荷神社のお使いの美しき銀ぎつねと、
開発側の大企業の窓際御曹司の協力のもと
大資本に立ち向かう。

第32回講談社児童文学新人賞受賞作品。

「夜の神話」たつみや章著(講談社文庫)

こちらは原子力発電所がテーマ。
田舎に転校してくさっていた中学生が
ひょんなことから神様の使いの月うさぎに変身。
危機にさらされた原子力発電所の事故を防ぐために
月の神様や家霊、優秀な独身原子力技師と力を合わせ
間一発で人類の命を守る。

第41回産経児童出版文化賞推薦作品。

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この二つの小説、ジャンルとしては児童文学だが
大人が読んでも読み応えある社会派ファンタジー。

テーマは違えど、プロットの共通点が多い。
最大の類似点は、結果に挫折と犠牲が伴っていること。

子どもと万物自然と行動する少数の大人の力を合わせても
大権力にはあがなえず、自然の力は弱まる一方だ。

しかし少年は闘いを通して大人になり、
犠牲となったものたちは新たな使命を担い
未来へ希望を托すことで読者は救われる。

これらの小説、特に「夜の神話」に身をつまされたのは
中越地震の柏崎刈羽原発の事故があったから。

そして今日は62回目の広島原爆記念日。
人類は踏みとどまることができるだろうか。

ところでたつみや章という作家、
てっきり男の人だと思っていたらペンネームで、
ひろせ賜代さんという女性の熊本市議さんでした。

ご主人と死別して4人の子どもを育てながらも
牛乳パック回収運動からスタートした筋金市民運動家。
それだけでも超人的なのにファンタジー小説まで描いて、
凄すぎる!尊敬だ!

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映画-ダイハード4.0 そして模倣犯

しばらく週末ごとにいろいろ忙しかったので、
先週末はじっくり休む、と決めた。
そこでまずは、映画。

ダイハード4.0

実はブルース・ウィリスは好きなのだ。
第1作は1988年というから、もう20年近いのか。
その頃と比べると、お腹は出たし頭ツルツル。
中途半端に残すより、ツルツルはいいと思う。

不死身ぶりが荒唐無稽すぎて
安心して観ていられるから好きだ。
どんなに痛い目にあっても
絶対死なないとわかっているからね。
すっきり。

そして本は、宮部みゆき著「模倣犯(1)~(5)」(新潮文庫)

長っ!疲れた!そして怖かった。
宮部みゆきといえば、「模倣犯」でしょ
と言われていたが、あまりに長い長いので手が出なかった。
しかし読んでみると、途中でやめられない。

こんなの読んでしまうと、
これから娘を夜一人歩きさせられない。
必ず駅まで迎えに行かなくちゃ。

おもしろかったけれど、読書で疲れてしまった週末だった。

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しゃばけシリーズ

「しゃばけ」「ぬしさまへ」「ねこのばば」
畠中恵著(新潮文庫)

昨年の秋から、江戸物にはまった。
きっかけは藤沢周平。
NHKラジオで松平定知アナウンサーが
「蝉しぐれ」を朗読していたのを聴いたのがきっかけだ。

「蝉しぐれ」「三屋清左衛門残日録」「一茶」などを続けて読んで、
それから宮部みゆきの江戸物に移行。
新刊文庫「あかんべえ(上・下)を購入したとき、
となりにならんでいたのが畠中恵の「ねこのばば」だった。

あまり期待せず読んでみたら、
疲れた心身に沁みる温かいココアのようなお話!

ヒーローは江戸の大店長崎屋の跡取り息子一太郎。
頭も顔も性根もいいけど病弱で、しょっちゅう寝込んでばかりいる。
そんな自分が情けなくて、
落ち込んだり、いないほうがいいのではと思ったり。

でも、一太郎は、強力な妖(あやかし)たちに守られて
いろいろな事件を解決していくのである。

まるで絵本を読むように、やさしくて読みやすい日本語。
平易な中に、人生の哀しみ、喜びが織り込まれている。
登場する妖(あやかし)たちも魅力的。
イラストも可愛い。

読んでいると、頭の中に登場人物や風景描写が浮かぶのは
作家の畠中恵が漫画家出身だからだろう。

まだ作品が少ないし、読みやすいので
あっという間に読破してしまって、
次の作品が待ち遠しい。
現在週刊新潮でも一太郎さん連載小説に登場中。

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夜のピクニック

「夜のピクニック」恩田睦著(新潮文庫)

本日は携帯ブログに挑戦。
東武東上線で武蔵嵐山に向かっているのですが、
1時間かかるのに、本を忘れてきたのです。

こういう時間は携帯で原稿書いて、
PCに飛ばしておくという話をよく聞くので、
わたしも挑戦・・・すでに肩凝った。
ZERO3欲しい。

で、標題の本は第2回本屋大賞に選ばれた本である。
本屋さんにお勤めの人たちが、この本売りたい、と思ったのだ。

これは、きっとすごいことである。
芥川賞や直木賞よりも、
私たち一般読者にとって信頼のおける賞だ。
本屋さんに勤める人は「正しい」人たちだ。

なかにはいかがわしい本屋さんもあって、
レジの人がワケアリっぽいこともあるが、
こういう本屋は本屋大賞には投票してなさそうな気がするから、
とにかくこの賞は、無欲でまっとうな本の虫たちが、
ピュアな心で選んだ本、なのだろう。

て、夜のピクニックは、まっとうな青春小説。
高校生たちが丸1日かけてひたすら歩く、ただ歩く。
1本の道を行軍するからこそ、
過去と未来が交錯し、人間関係が絡む。
頭の中で、いろいろな思いが巡り、化学変化を起こす。
そしてまたひとつ、大人になるのだ。

読後感のすがすがしいことといったら。

恩田睦の小説は話の展開がおもしろいだけに、
結末が物足りなく感じる作品もあったが、
この小説は最初から最後まで、とても丁寧な筆致だし、
登場人物に対する作者の愛情を感じる。

少なくとも、地方の共学進学校を経験した人なら、
年代を問わず、自己投影できるんじゃないかな。
というところで、ちょうど武蔵嵐山につきました。

(上記は後で、修正しました。)

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天使と悪魔

「天使と悪魔(上・中・下)」ダン・ブラウン著(角川文庫)

ダン・ブラウンと言えば「ダ・ヴィンチ・コード」。
トム・ハンクス演ずるラングドン博士が、
謎解きに活躍する映画はベストセラーとなりました。

この「天使と悪魔」は、「ダ・ヴィンチ・コード」に先んじた、
ラングドン博士シリーズ第1作。
読み物としては、「天使と悪魔」のほうがおもしろい、
という人も多いようですが、
私は「ダ・ヴィンチ・コード」は映画を見ただけなので、
比較することができません。

「天使と悪魔」は、科学と宗教の対立のお話。
舞台はヴァチカンのコンクラーベ。
スイスの最先端科学研究所セルンから盗まれた
核爆弾より破壊力の強い物質が
ヴァチカンのどこかに設置され、
科学者の秘密結社「イルミナティ」の陰が忍び寄る・・・

閉所恐怖症のラングドン博士は
無理やりヴァチカンに運ばれ、謎解きするはめに。
もはや私の頭の中では、トム・ハンクスが大活躍。
小説読んでるだけで、映画まで観ちゃったような気分。

小説は、コンクラーベ当日1日だけの出来事ですが、
場所はハーバードからスイス、そしてローマ、ヴァチカンへ、
話はガリレオ・ガリレイの時代まで遡り、
まるでジェットコースターに乗っているような目まぐるしさ。
長い小説だけど、飽きずに一気に読めてしまいます。

小説の中には史実とフィクションが入り混じっているので、
西洋史の苦手な私には、虚実の区別がつかなくて。
自分の頭に誤った歴史をインプットしていないか心配。

どんでん返しの結末にはびっくり。
最後にラングドン博士が命拾いするところは
荒唐無稽すぎでちょっと鼻白みますが、
この夏一番面白いと思ったミステリでした。

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ブレイブ・ストーリー

「ブレイブ・ストーリー(上・中・下)」宮部みゆき著(角川文庫)

宮部みゆきといえば、現代最も売れている作家のひとり。
一度は読まなくちゃ、と思いながら未だに読んでいなかったのは、
長編ミステリーが苦手だから。

ファンタジーなら読めるかな、と思って手に取った。

主人公は小学5年生の男の子ワタル。
不幸な自分の人生を変えるべく、
現世の人間の創造力が生み出したという
幻界(ビジョン)に旅に出て、
冒険しながら成長していくというお話。

さて、この小説の読者の想定は、大人なのか、子どもなのか?

第一部、きっかけとなる彼の「不幸」な出来事は、
両親の不和にある。
大人の男女のドロドロがリアルで、
主人公の心を思うと、なんとも重く切ないのだ。
現実社会では、日常茶飯事なのかもしれないが。

小説の存在意義からすると、もっと社会的な問題や、
人間の原罪に関わるような問題を取り上げたら、
と思うのは欺瞞的だろうか。

第2部は、RPGをなぞっていくような冒険ストーリー。
まさに1面ごとにクリアしていくような展開だ。
情景描写は平面的でだが、
登場人物は生き生き描かれている。

そして、長い、長い。中巻で挫折しかけた。
3分の2くらいに縮めたほうがいいんじゃないかしら。

結末は、すっきりするとはいえない。
人生ってどうにもならないことが多いけど、
くじけず生きていこうよ、みたいな話。
救いのあるような、ないような。

やっぱりこれは、ファンタジーではなく、
アイロニーに満ちた実験的な小説なのではなかろうか。

うーん、宮部みゆき、この小説ではつかめない。
やっぱり「模倣犯」あたりから読んでみよう。

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椿山課長の7日間

「椿山課長の七日間 」浅田次郎著(朝日文庫)

デパートに勤める椿山課長、46歳が突然死。。。

って、私と同じ歳じゃん。
他人事って気がしない。
新年早々、ひとつ下の従妹が白血病で、
同級生が肺がんで亡くなったから、
ああ、もう死は隣り合わせのところまで来てるんだなって感じた。

でも、今はまだどんなことがあっても死ねない。
家族も会社も、おいて死ねるところまでは成長していないから。

椿山課長も、このまま死ねないって思ったから、
7日間だけ女性に姿を変えて、現世に戻してもらった。

そこで初めて知る、妻、息子、父、部下、
かつての女友達の真実。
切な~い現実を突きつけられる。

人マチガイで暗殺されたやくざの組長と、
交通事故で亡くなった裕福な家の小学生の男の子も、
とき同じくして現世へ戻り、辛く感動的な真実を知る。
そして絡み合うストーリー。

う、う、う、、、、泣ける。

浅田次郎の小説って、本当に琴線に触れる。
辛く哀しい話が多いけれど、

いつも最後は救いがある。

「天国まで百マイル」や「地下鉄(メトロ)に乗って」
短編では、「姫椿」に入ってる「シエ」が好き。

歴史物よりは家族物が好きだな。

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